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第2期くらしのエネルギー・スキルアップ講座

第2回講座レポート

第一部 講演「家電の上手な選び方と使い方」

中村 剛 氏

第二部 説明「ワットモニターによる計測について」

ねり☆エコ 沼田 美穂 委員

開催日時:平成28年12月16日(金)10時~12時
開催場所:練馬区役所19階 1902会議室

第一部 講演「家電の上手な選び方と使い方」

講師:家電製品総合アドバイザー TVチャンピオン・スーパー家電通選手権優勝
中村 剛 氏

1 エネルギーと熱の使用量について

 省エネはメリハリが大切であり、その中でも大きなエネルギーがかかるところや、続けやすいことを意識して進めていくことが大切です。何でも全部やろうとしては無理があるし、自分ができても人に勧められません。

 昔に比べて家庭のエネルギー消費量は増えています。とくに、家庭で使われるエネルギーの50%以上は熱を作るために使われています。熱の省エネは大切です。

 また、冷・暖房などの空調機器を使う時には、家の性能も重要です。ポイントは、断熱・気密・換気です。昔の日本の家は、高温多湿に備え、隙間を多くつくり、換気を良くした一方、断熱性はよくありませんでした。今は生活スタイルが変わり、気密性が増し、部屋の熱を逃がさない断熱構造になっています。

 夏の冷房はエアコンや扇風機などの電気を使うものしかありませんが、冬の暖房は、灯油やガスなど、ほかの熱源も利用することが多いので、エネルギーは夏に多く消費すると思われがちです。しかし、エネルギーは夏よりも冬の方が多く使われています。使用期間でも夏の冷房よりも冬の暖房の方が長いですし、生活スタイルが、冬の方が夏より在宅時間が長いということもあります。

2 省エネ製品のメリットとデメリット

 省エネ家電はどんどん良い物が出来てきています。しかし、日本の家電は優秀でなかなか壊れないため、買い替えが進まないということがあります。しかし未来のことを考えれば、賢く家電を買い替えることも大切です。

 今の日本では、家電を捨てても、ごみを出すということに直結しません。日本はリサイクル法がしっかりしており、良いタイミングがあれば買い替えを検討してみましょう。

エアコン

 暖房機器のおすすめはエアコンです。性能のよいもの、悪いものがありますが、キチンと選べば灯油やガスより電気料金が安くなります。また最近のエアコンは、便利で高度な機能がたくさん付いていますので、買い替えると快適性が増します。

ヒーター

 冬は、家庭内の温度差によるヒートショックでの死亡事故が増えています。毎年多くの方が、自宅で亡くなっているのです。脱衣所の寒さ対策では、即暖性の高いヒーター暖房が適しています。上手に使って、住宅の温度管理をしっかりなさってください。

扇風機

 エアコンの冷房が嫌いという方も多く、どこの家庭にもだいたい扇風機はあります。壊れにくいため20年、30年と使用されている方も多いのですが、古い扇風機からの出火が原因の火災も起こっています。現在の製品は設計上の標準使用期間が定められています。目安になさってください。

 最近の扇風機は、DC(直流)モーターを使用した扇風機がトレンドになっています。従来のAC(交流)型のものより、消費電力が低く省エネになります。さらに、自然に近いやさしい微風を多段階で起こせたり、形状もプロペラ型ではない、デザイン性の高いものも出ています。

加湿器

 冬場に、インフルエンザや風邪の予防のために使う家庭が増えています。ただ、部屋全体を加湿する必要はなく、寝ている間などは顔の周りだけで良かったりします。そのため、今は一定の場所を加湿できる製品も出てきています。

ふとん乾燥機

 ダニが心配で、ふとん乾燥機を使う方もいるかと思いますが、ふとんなどにいるダニは、50度以上で30分以上加熱するとほぼ死滅します。しかし、ダニの場合は死滅した後もアレルゲンとなるため、確実に除去することが大切です。

その他の家電

 冷蔵庫、トースター、炊飯器など最新家電は、省エネで高機能なものが増えています。例えば、最近のお掃除ロボットは、ごみの吸い込みだけでなく、水拭きのできる機種もあります。

3 質疑応答

Q:ロボット掃除機は、音が大きいが、もっと静かなものはないか。

A:音が小さい物はありますが、小さい物は埃やごみを吸い込む能力が弱い。どうしても、吸い込みが良い物を選ぶと、音は大きくなってしまいます。

Q:同じ機能を持つ商品で、100Vと200Vがあるのものでは、どちらが良いのか。

A:200Vの方が効率が良いので、省エネにつながります。

配付資料等

第二部 説明「ワットモニターによる計測について」

ねり☆エコ 沼田 美穂 委員

 例えば1つのコンセント電源で使える電力は1500Wまでですが、どの家電とどの家電を使ったらその数値になるのか分からずに使うとオーバーしてしまう事になります。そのため家庭で使う主な家電には「定格消費電力」が表示されています。ただ、それは最大に使った時の電力で、モードなどによって変わります。

実験

 テレビの画面の明るさを変えることで消費電力はどのように変わるか。やりかたは機種によって変わりますが、テレビ画面の明るさを明るくしたとき、暗くしたときそれぞれを簡易電力計「ワットモニター」で計測する。(テレビの機種によって、輝度設定の方法が異なることを例示)

結果

 画面輝度を落とすと消費電力は下がる。明るさを変えることでテレビの消費電力は大きく変化する。

 ワットモニターを受講者に配り、それぞれの家庭で使用している家電の、使い方による消費電力の違いを測定し、その結果の提出を課題にしました。

配付資料等

アンケートによる感想

第一部

  • メリハリのある説明でわかりやすかった。冷蔵庫も小さいから省エネとは限らない等、目から鱗でした。
  • 家電製品がどんどん進化している事が分かりました。購入する時でないと家電売り場にはあまり行きませんが、これからは時々立ち寄ってみようと思いました。
  • 中村先生は「好き」が仕事になっただけあって、詳しく分かりやすかったです。カタカナや、新しく感じる言葉で売り出される家電業界に、つい苦手意識を持ってはいますが、選び方や使い方がよく理解できました。

第二部

  • ただ消費電力に興味を持たせるのか。何か計算することによって次のステップに行くのか。楽しみだ。