区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

第3期くらしのエネルギー・スキルアップ講座

第5回講座レポート

講演「練馬区の環境について」ほか

開催日時:平成30年2月21日(水)午前10時~正午
開催場所:区役所19階 1903会議室

講演「練馬区の環境について」

講師:練馬区環境部環境課長 星野 明久 氏

概要

 練馬区の環境政策に関わる計画である「エネルギービジョン」と「環境基本計画」を中心に話します。

Ⅰ 練馬区エネルギービジョン

資料1

 練馬区のエネルギービジョンには、自立分散型エネルギー社会に向けてと言うサブタイトルが付き、4つの項目が計画されています。(資料1)

 計画の背景です。2011年の東日本大震災が大きな契機となっています。震災後に原発が止まったことにより電力供給量が減り、需要の方が大きくなり、計画停電を行わなければならない事態が発生しました。

 これまで電力は大規模集中型でコントロールしていたので、普段はそれほど大きな問題にはなりませんが、このような事態が起きて供給できなくなると、大規模な停電が起きる可能性があります。そういったことに備えるには、分散型にして、身近なところで電気を作っていくことが大事になります。

 最近では1月22日に大雪が降りました。また、2月1日、2日には、かなりの寒波も入り寒い日となりました。ニュースなどでも報道されていましたが、これらの日は東京の電力がかなり逼迫しておりました。大雪の日は、太陽光発電もほとんど発電できません。そうなると火力発電などに頼らなければいけない。しかし、急に電力が必要になり、火力発電所を動かさなければならなくても、そう簡単に動かすことができません。電力使用率が100%以上になってしまうと、ブラックアウトとも言われていますが、全面停電を起こしてしまいます。


資料2

 そんなことが起きる可能性があったのが、1月22日や2月1日、2日です。このようなこともありますので、それぞれの家庭で電気を作っていれば、非常時でも安心できるのではないかというようなところも計画の背景にあります。(資料2)

 また、もう一つの背景といたしまして、電気を作るといっても、家庭用の設備がなければできません。そういった設備が作られるようになってきました。集中型発電よりも高いエネルギー効率で発電ができる設備ができています。発電場所で使うことにより送電のロスがなくなるなど、エネルギーを近くで作ることのメリットを活かせる設備等が作られてきたということも背景にあります。


資料3

 一方、小規模なものですので、全体をまかなうことはできません。また、再生可能エネルギーの太陽光発電だけでは、雪が降る日や天気の悪い日には発電量が減るなど、供給の安定性に欠ける面があります。電源を多重化することで、エネルギーセキュリティの確保を図ることができます。(資料3)


資料4

 区の計画で一番基本的な計画は、みどりの風吹くまちビジョンです。そのエネルギー部分の個別計画ということで、エネルギービジョンを定めております。エネルギーについての計画なので、いろいろな部署が関わります。例えば、災害時、地震の時の防災計画などです。また、温暖化に対する計画にも関係します。(資料4)

 まず、災害時のエネルギーセキュリティーの確保です。地震が起きて停電した時でも電源を確保できるようにしていきたい。電源として使えるものを避難拠点で使えるようにしていこうというものです。バッテリーを持っている電気自動車から避難拠点に給電することによって、区で停電がおきても、避難拠点の電源は何とか確保していこうというものです。車の電源はそのままでは家電製品には使えません。車の電源を家庭用電源に変換する装置を用意して、避難拠点のエネルギーセキュリティを確保して行こうというのが、この1番と2番の考え方です。

 3番目は、できれば、皆様にご協力いただきたいもので、区民または事業者に対する分散型エネルギーシステムの導入の支援を行っていきます。


資料5

 これは、先ほど技術の進展があったと申し上げました。お湯を作りながら電気を作るといった設備は高効率のものですが、太陽光で発電をするものもあります。そういった設備設置には費用がかかりますが、そこを皆様にご協力いただくため、区の設備設置補助制度があります。(資料5)

 次に、②分散型エネルギーの普及拡大です。全国的にも珍しいものですが、地域コジェネレーションシステムといいます。区内に、災害拠点病院が2か所あります。具体的には順天堂練馬病院と練馬光が丘病院です。ここが災害時、医療拠点になります。そこに地域コジェネレーションシステムを入れていただいて、その近隣にある医療救護所へエネルギーを供給するものです。


資料6

 2つ目は、先ほどの再掲ですが、分散型エネルギーシステムについての導入の支援をしていくものです。区内では太陽光発電が中心になってしまうと思いますが、再生可能エネルギーの更なる活用を進めていこうというものです。(資料6)

 ③省エネルギー化の推進です。普通の蛍光灯をLEDに変えていく。また窓も単層よりは複層のもの、更にもっと言えば真空のものが断熱性がよいのですが、なかなか値段も高いようです。省エネルギー化のために窓の複層化をしていただければと思います。

 区の庁舎でもLED照明を導入しています。区役所西庁舎は全面的にLEDに切り替えました。省エネルギーの設備の導入も進めています。学校のトイレで、雨水を貯めて使うシステムも導入しているところがあります。


資料7

 区民の皆様への働きかけですが、省エネ型ライフスタイルの普及ということで、省エネ住宅、HEMS(ヘムス)、ZEH(ゼッチ)の導入を勧めています。(資料7)


資料8

 最後に④区民とともに進める取組みです。区だけが頑張っていても皆様の協力がなくては、分散型も省エネの取り組みも進みません。区、区民、事業者が一緒になって、これらの取り組みを進めていこうというものです。(資料8)

Ⅱ 練馬区環境基本計画2011計画(後期計画)

資料9

 練馬区環境基本計画という計画があります。2011年に計画を改訂いたしまして、今は後期計画が始まっています。(資料9)


資料10

 この計画が掲げる望ましい環境像「みどりの風吹く 豊かな環境のまち ねりま」を目指しています。2008年には環境都市練馬区宣言をしています。(資料10)

 環境に関する区の一番基本となる計画です。計画の中で目標に向けた施策が5つあります。

 基本目標の1つ目「みどり豊かなまちをつくる」です。練馬区の魅力であるみどり。これを活かして、更に育てていこうというものです。具体的な取り組みとしては、みどりの基本計画を改定作業中でありますので、その取り組みを進めていくと言うこと。


資料11

 基本目標の2つ目「自立分散型エネルギーのまちをつくる」です。省エネルギー、CO2削減の取り組みです。自立分散型エネルギーのまち、先ほどエネルギービジョンで申し上げましたようなことを実現していきます。具体的な取り組みはその下に記載をしています。(資料11)

 基本目標の3つ目「循環型のまちをつくる」です。ものを大事にする、資源を循環させるという習慣を根付かせ、区民、事業者、区の取り組みや、生活の快適さ、うるおいのある環境づくりとなっていくように、取り組みを進めていこうということです。

 これからの取り組みとしては「食品ロス」があります。まだ期限前で食べられるものが捨てられているような状況もありますので、それを有効に活用する取り組みとして進めていくものであります。

 また、不燃ごみで捨てられているものの中には、分ければ利用できるものも含まれています。その取り組みの1つが、東京オリンピックのメダルに向けての携帯電話等の小型家電の回収です。

 基本目標の4つ目「快適な地域環境をつくる」です。練馬の将来像を環境的な側面から支えるためには、身近な生活環境が良好で、自然が引き起こす災害への備えが進んだ快適で安全なまちの実現が求められています。

 区内でも空き家が増えてきていますが、その対策の推進、また、暑熱環境対策、打ち水なども推進します。


資料12

 基本目標の5つ目「学びと行動の環を広げる」です。学び、行動の輪を広げるということで、環境への取り組みを皆様に広げて、実践をして頂くということが大切です。こういった取り組みを広げていくことを計画の中で定めています。(資料12)

 この計画の中には、もう一つ大事な計画を取り込んでおりまして、区の温室効果ガスの削減をするという計画を、この中に包含しております。これは地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて定めているものですが、国の計画をもとに、平成42年度までにCO2を26%削減、短期で行っても平成31年度までに9.2%削減するという目標を定めております。


資料13

 具体的に、練馬の全世帯が、1世帯あたり換算すると電気使用量が472キロワット、都市ガス使用量が37立方メートルを削減することが目標となります。(資料13)

 削減の取り組みは、皆さんのところでも行っていただいていると思いますが、温室効果ガスの排出は、練馬区内は住宅が多いため、1番下の青い部分が1番多くなっています。この家庭部門の排出量を減らすことが必要です。


資料14

 他の部門は緩やかですが減っています。青い部分があまり減っていないという状況がわかると思います。(資料14)


資料15

 電気量、ガス量を減らすことを皆様にお願いしたいのですが、具体的にどうすべきかというと、例えば、省エネ行動で減らすことができます。ここに挙げたものを実践していくだけでも減っていきます。その分、使用料も安くなってきます。(資料15)


資料16

 また、これはちょっと経費がかかる話にはなりますけれども機器の買い替えをすることによって使用量が減ります。それに伴って節電効果があがります。(資料16)


資料17

 さらにこれはもっと経費がかかりますが、断熱などエコ改修と言うようなことをしていただくと、エネルギー使用量が減ります。これらの取り組みを少しずつでも行っていただくことで、使用量を減らすことができます。(資料17)


資料18

 こういった取り組みを皆様に実践し、確認をしていただくため、エコライフチェックというものを区では実施をしております。毎年秋頃やっております。特定の日を決め、普段との行動の差で環境に配慮して取り組んだ行動があるかどうか。それを〇×をつけ、練馬区として、どれだけCO2排出量を削減できたかということを確認する取り組みをしています。是非、この取り組みは広めていきたいと考えております。(資料18)


資料19

 省エネのためには設備の導入も必要な部分があります。設備によっては、国と都から補助金が出ているものもありますが、太陽光発電などでは、国等の補助がなくなってしまったものもあります。区では、設備設置補助金を出しておりますので、制度を利用していただき、少しでも省エネ、自立分散型エネルギーの設置が進むようにと考えています。(資料19)

 区の環境施策の紹介をさせていただきました。

配布資料等

説明「エコキーパーによる計測結果について」

ねり☆エコ 沼田 美穂 委員

概要


資料1

 第2回講座で皆様にお配りした簡易電力計『エコキーパー』を使い、ご家庭の家電を計測、提出された結果についてご説明します。21名の方から、28種類、延べ114台の家電の計測結果をいただきました。(資料1)

 機器の定格消費電力では、例えば、テレビの場合、最大が373W、最少は38Wでした。373Wのテレビは、42V型サイズのプラズマタイプで、38Wのテレビは24V型の液晶タイプです。プラズマと液晶では発光の仕組みが違いますので、同じサイズでもプラズマテレビの方が消費電力は高くなります。

 定格消費電力は、2011年の東日本大震災の際に、注目されました。発電所の被災で電力の供給量が下ったため、「夏期の7月から9月の9時から20時までは、1000Wを超える家電の使用を控えて欲しい」等の国の要請がありました。


資料2

 そこで、どの家電がどの位の消費電力なのかの目安としてデータが公開されました。1000Wを超える消費電力の高い機器として、アイロン、掃除機、ドライヤー等があげられています。このデータは、第2回講座でお配りした東京都の『家庭の省エネハンドブック』の8ページでも使われています。(資料2)

 ただ定格消費電力は、最大に使った際の目安ですので、今回は、使い方によってどう変化するかを、エコキーパーで計測していただきました。例えば、このドライヤーの定格消費電力は1,000Wですが、「強風」930W「普通」450W、「冷風」37Wと変化します。


資料3

 皆さんが計測した消費電力とは、瞬間的な電気の大きさを示します。水道でいうと水が流れる大きさです。(資料3)


資料4

 一方で、私たちが省エネを進めていく上では、全体の電気の量『消費電力量』が重要です。瞬間の電気の大きさに、使用時間が加わります。例えば、先程のドライヤーの「強風」は「普通」の2倍の大きさですが、仮に「強風」を30分間、「普通」を1時間使用すれば、ほとんど同じ『消費電力量』になるということです。(資料4)

 省エネは、『いかに消費電力を小さく、使用時間を短く』を考えるのが基本です。ドライヤーであれば、強風だけでなく途中から消費電力の小さい冷風も合わせて使う、事前にタオルで髪をよく拭き取り、乾かす時間を短縮する、そういったことを考えます。

 また、先ほどの定格消費電力グラフには「温水洗浄便座」が2種類ありました。この違いは、瞬間式は定格消費電力が1,200W、貯湯式は500Wです。これだけ見ると瞬間式に比べ、貯湯式の方が省エネと思ってしまいそうですが、実際は反対です。

 貯湯式は、便座の中に貯湯タンクを設けており、お湯を保温しています。瞬間式は、タンクはなく、一瞬で加熱してお湯を作ります。ずっと貯湯しているより瞬間でお湯を作る方が、消費電力量は少なく、瞬間式は貯湯式の6割程度といわれています。

 また、今は、タイマー節電や学習機能等の省エネになる機能もありますが、使っていない方がほとんどです。第1回講座で皆様にお配りした 一般財団法人 家電製品協会さん発行の『スマートライフおすすめBOOK』の50ページに温水洗浄便座の詳しい説明がありますので確認してください。

 次に、エコキーパーの消費電力量の測定の例をご説明します。定格消費電力700Wの3合炊きの炊飯ジャーです。なお、少量の炊飯しかしない場合は、小容量タイプの方が省エネになります。

 通常の炊飯をエコキーパーで計測すると、消費電力は数W~700W近くまでを上がり下がりします。下段に積算電力量が出ますので、炊飯が終わるまで計測すると1回の炊飯にかかる消費電力量がわかります。


資料5

 また炊飯ジャーは、保温時に電気がかかりますので、何時間保温すると炊飯の消費電力量と同じ量となり、さらに超えるのか等も計測できます。(資料5)

 また待機電力も計測できます。炊飯も保温もしていないのにプラグとコンセントがつながっているだけで待機電力が0.7Wありました。


資料6

 省エネルギーセンターの調査では、家庭の全消費電力量の約5%が待機電力といわれています。(資料6)


資料7

 内訳では、ガス給湯器が19%で最も高く、その他の家電でもわずかながらあります。待機電力を切るには、コンセントからプラグを抜けばよいのですが、頻繁に抜き差しするとプラグが傷んでしまうことがあります。その場合は、スイッチ付タップのスイッチを消せば、なくなります。(資料7)

 また、給湯器の待機電力が高いといっても、冬期の凍結防止ヒーターの電力が大きいので、本体の電気を止めると故障の原因になります。待機電力には削減できるものと削減できないものがありますので、取扱説明書等で確認してください。

 くらしのエネルギー・スキルアップ講座は今回で3年目になります。地球温暖化は、世界が抱える大変大きな問題ですが、ねり☆エコは、家庭の省エネや省資源等、私たちが取り組めることもあると思っています。


資料8

 ねり☆エコは、講座以外にも、講演会やイベント等も行っています。是非、今回の受講をきっかけに、これからもねり☆エコ事業にご協力いただければと思います。(資料8)

配布資料等

情報交流会「講座で学んだこと・活用方法について」

第1・2期修了者、第3期受講者、ねり☆エコ 江部 由美子 委員

概要

 第1期、第2期を修了したお二人の方から、それぞれのご自宅で取り組んでいる省エネ対策として、太陽光発電・蓄電池とHEMSの導入、家の建替えと太陽熱温水器の導入、テレビ買替え、シーリングライトの買替えなどについて、記録を取ってきて感じていること、省エネに結びつくノウハウなどについて、紹介していただきました。

 また、ねり☆エコがイベントに出展するときに講座修了者が説明を担当した時の経験談などをお話しいただきました。

 さらに第3期の受講者の方々からも取組んでいることを紹介していただくなど、情報交換をしました。

質疑

Q:練馬区における部門別CO2の排出量。家庭ごみが50%、それから業務ごみが25%など、どう測ったのか。

A:各区市町村が独自に測っているのではなく、東京都内の全62市区町村が連携・共同して温室効果ガス排出量(推計)を算定しています。(練馬区環境課)

修了書授与

ねり☆エコ 横倉 尚 会長

概要

 修了書とともに、記念品として放射温度計などを授与しました。

説明「放射温度計の活用方法について」

ねり☆エコ 沼田 美穂 委員

 配布した簡易放射温度計の使い方について事務局から説明した後、その活用方法などについて、沼田委員から説明しました。


資料1

 人の快適性、寒い、暑いと感じる6つの要素があります。温度が高ければ熱く感じる、湿度が高ければ熱く感じる、気流、風を感じれば涼しく感じる、着衣量が増えれば暖かく感じる、立ち上がってストレッチをするなど活動量が増えれば暖かく感じる、周囲の物の温度が体感温度にかかわってくる、の6要素です。(資料1)

 室温は通常の温度計でわかりますが、体感温度というのは周囲の表面温度が関係してきます。第3回、第4回の講座でも説明がありました。

 住宅を設計する方が使う方程式を見ると、体感温度は、室温と、天井、床、壁など周りの表面温度とを足して2で割ったものが、体感温度と考えます。


資料2

 仮に室温が20℃位として、周りの壁などの温度が10℃位まで下がっていると、体感温度というのは、15℃位になります。周りの表面温度が上がって18℃位になっていれば体感温度は上がってきて19℃位になります。体感温度を上げるには表面温度を上げることが必要です。(資料2)

 リサイクルセンターで行った子供講座では、放射温度計を使って物の温度を測りました。例えば、天井と床はどちらが温かいのか、日が当たっている場所と日蔭はどの位違うのか、暖房の吹き出し口はどの位の温度があるのか、テレビとか冷蔵庫等の電気を使っている時とその時の周りの温度は上がっているのか、下がっているのか。子供たちと一緒に施設を回って測定をしていきます。


資料3

 この前の土曜日には、雪が日陰に残っていて、子供たちは、これは絶対冷たいとみんなで測っていました。雪の温度を測るとマイナス3℃位。そのすぐ近くに置いてある自転車の黒いサドルは、日が当たっていて40℃位でした。このように気温が同じところでも、一つひとつの物は、それぞれ温度が違います。皆様も、是非、自分の周りの温度を測っていただきたいと思います。(資料3)


資料4

 冬の場合、何もしないと窓から暖気、熱が逃げてしまうと学んだと思いますが、日が落ちたら厚手のカーテンを床に届くまで下げて断熱するとか、ハニカムシェイドという蜂の巣のように空気層があるスクリーンなどで窓をふさいであげることで断熱が出来ます。(資料4)

 さらに床の方が天井よりも冷たくなりますので、断熱シートなどを入れていただくと暖かく過ごせます。

 省エネルギーセンターの調査によれば、スカートをはいている方がズボンに変えると2.9℃アップ、カーディガンを着ると2.2℃アップ、座っている方が、ひざ掛け一枚膝に置くだけで2.5℃アップというように、空調を強める前にできることがあります。


資料5

 空気の層には断熱性が高いので、厚手の服を一枚着るよりも、薄い服をミルフィーユのように何枚も何枚も重ね着して、空気の層をその間に入れていただく方が温まると言われています。重ね着なども、上手にしていただければと思います。(資料5)


資料6

 快適な空間の目安があります。室温は、冬は20℃位、夏は28℃位、湿度は、冬は40~50%、夏は60%前後、上下の温度差がなるべくないようにと言われています。温度と湿度が一緒に測れる温湿度計もありますので、室内環境を確認していただけたらと思います。(資料6)

 第1期、第2期を修了された方に放射温度計をお渡しして、いろんな計測をしていただきました。この例では、初夏、日が当たるバルコニーが60℃位まで上がるのですが、簾をかけると、35℃でした。冬、窓の一枚ガラスを二重ガラスにしたところ、表面温度が5℃位下がりました。この放射温度計をご活用いただいて、省エネで快適な住空間を作っていただければと思います。

 なお、今回の修了の記念品では、2年目以上の方には、省エネタップをお渡ししました。スイッチの所が蛍光色になっていてオンとオフはわかりますが、ライトは点灯しないタイプです。これで先程の待機電力削減に活用なさってください。いろいろな機器を上手に使って、家庭の省エネを進めていただければと思います。

配布資料等

挨拶「修了にむけて」

ねり☆エコ 横倉 尚 会長

概要

 地球温暖化への取り組み、あるいは省エネ対策につきまして、「心技体」というとらえ方があると、ねりエコの発足当初の講演会で、講師の方から言われたことが記憶に残っています。

 私なりの理解したところで申し上げれば、「心」は、地球温暖化・省エネに対する問題意識なり心構えの話です。

 「技」は、「何をどうすればよいか」といった実践に必要なスキルの話しです。今日の話の電化製品を例にとっても我々が若いころとはずいぶん変わり、技術の進歩を反映した製品が出来ています。また、電力とガスが自由化されました。このように世の中の状況が変わる中では、心構えだけではなかなか効果的な実践に結びつかない。技術の進歩や制度の変化に応じたスキルアップが大切です。

 最後に、「体」ですが、問題に対して社会あるいは地域全体で取り組んでいく仕組みや組織体制の話しで、地球温暖化対策地域協議会のようなものも、「体」の一つということです。

 「体」という点でつけ加えて申せば、意識やスキルがあっても、実践していく上では、文字通りに元気で「体力」がないとできません。せっかくの知見を生かすために、体力を維持していただきたい。地域の中の一つの受け皿として、心技体の体の一つだと言い続けていられるようにしていただき、その集まりの中で皆さんの経験なり、知見を、お互いに交換する、人に働きかけることは、非常に大事なことだと思います。

 今日、お二人の方からお話がありました。大変興味深く伺いました。データもきちんと取り分析されているので、是非、そういう事も、他の方々にも同じように伝えていただけたらと思います。

 皆さんの体力、気力を維持することにも役に立つと思いますので、是非、ねり☆エコの活動に、我々と一緒に参加していただいて、皆様の経験や知識を、他の区民の方々にも伝えていただけたら幸いです。