区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

ねりまのエコ語り

#011|増島 光博さん

練馬区地球温暖化対策地域協議会 副会長

昭和16年生まれ。高野台で生まれ育って70年。子どもの頃、周囲の畑では練馬大根が盛んに栽培されていたとのこと。増島土地開発株式会社の代表であり、ねり☆エコ副会長の他に、東京商工会議所練馬支部の不動産分科会長等、さまざまな活動を行っている。
東京商工会議所練馬支部

不動産の観点からも、
練馬はみどり豊かな住みよいまち

代表を務められる増島土地開発株式会社についてご紹介ください。

 昭和40年代に父が会社を興して、埼玉県の志木やふじみ野の土地開発や戸建分譲等を始めました。その後、不動産仲介専門となり、私が代表を務めるようになってから30年。現在は、石神井公園と東武東上線のみずほ台に店舗を構え、マンションや戸建住宅の販売、賃貸物件の紹介などを行っています。私は高野台の生まれですから、この辺りが畑ばかりだった頃のことも覚えています。

不動産業界から見て、練馬の魅力はどんなところにありますか?

 東京商工会議所練馬支部の不動産分科会長として、区内の不動産会社の皆さんと練馬のまちの付加価値向上について取り組んだりしています。そこで10年ほど前に掲げたのが「世田谷区に負けない練馬区」というテーマです。練馬と世田谷は広さや人口で近いところがあるのですが、イメージや住環境という点ではいろいろな違いがあります。比較対象を持つことで、練馬の魅力向上につながらないかと考えました。

 実際、比べてみると、早くから開発が進んだ世田谷に比べて、練馬は住宅の開発と道路網の整備が同時に進んでいるので、安全が確保された道作りが行われています。また、「みどり豊かな練馬区」と言われるように、自然環境に恵まれています。緑が多いことは、不動産の視点から見ても価値は高く、街がすさむこともなく、犯罪も少ない。だから自分の暮らしを大切にしたいと考える人が集まる、というような好循環があります。「住みやすいまち」としてアピールしやすいのが練馬区だと思います。

ねり☆エコに参加されたきっかけは何ですか?

 ねり☆エコの前副会長であった横山正二さんが、東京商工会議所練馬支部の会長を務めており、そのご縁から後任を託されました。

 不動産業界の視点から見た環境については常々考えていましたが、正直、実際に何か具体的な活動をしていたわけではありません。実は、学生時代はワンゲル部に所属し、ニュージーランドやオーストラリアに出かけたことがあります。近年のニュースで、そういった場所の氷河が温暖化により小さくなったり、溶けた氷河で湖ができているということを聞き、環境に関しては少なからず関心を持っていました。ですから、そういったことも念頭におきながら、何かお手伝いできればと思い、お引き受けしました。

実際に参加されてみて、どのような感想をお持ちですか?

 ねり☆エコでは、講演会やイベントを主催したり、時には趣旨に合ったイベントにはブース出展をしています。

 例えば、「練馬こぶしハーフマラソン2017」での出展では、白熱電球とLED電球の消費電力を実際に計測し、違いを確認してもらうなどしています。一度の紹介で何かがガラリと変わるようなものではありませんが、一人ひとりが「ああ、そうか、環境のことを考えないと大変なことになるんだなあ」という意識を持って、初めて少しずつ変わっていくものだと実感しています。ねり☆エコとしては、講演会やイベントを通じて、そこからどう啓発していくか、それが本当に重要だなと思います。

環境問題の難しさを感じられていますか?

 そうですね。啓発も大事だし、継続も大事だと思います。

 自社の仕事で、戸建の分譲開発をした際、ブロック塀ではなくて生垣にしたことがありました。そのお宅だけではなく、街全体も将来に渡って、緑を維持できますからね。その頃はまだ珍しい取り組みだったので、開発した自治体から環境賞をいただきました。しかし、その後の剪定など、アフターケアの手間が多いこともあり、残念なことに生垣はそれほど広まっていません。

 でも、「できることからコツコツとやるべき」だと思いますから、マンションや戸建の購入者の方には、リフォームの際にLED照明や節水型シャワーの導入などを勧めて、環境に優しい家造りを提唱しています。

本業の中でも環境とのさまざま接点がおありなんですね。

 これからの東京は空き家もどんどん増えていきますから、戸数の提供よりも、質の時代を迎えると思います。省エネ効果が高い「二重サッシ(※1)」や「複層ガラス(※2)」など、エコロジーの観点からも良質な家をお勧めしていきたいですね。

※1「二重サッシ」…既存の窓の内側に、もう1枚内窓を取り付け、窓を二重にしたもの。
※2「複層ガラス」…ガラスの種類で、2枚のガラスの間に中空層を持たせ、乾燥空気を封入してあるもの。


増島土地開発株式会社(石神井公園店)

上記2点は、ねり☆エコの総会での新任あいさつの様子 (平成28年5月)
上記2点は、「ロハスフェスタ東京2016 autumn」(光が丘公園)に、ブース出展した時の様子(平成28年9月)

上記2点は、省エネルギー月間講演会「進むエネルギー改革~何を選び どう使う~」主催(平成29年2月)

「練馬こぶしハーフマラソン2017」に、ブース出展した時の様子(平成29年3月)

出会いや発見を活かして
よりよい「まちづくり」を

ねり☆エコには、いろいろな世代や経験をお持ちの方が参加されていると思いますが、そういった方と交流する中で感じたことをありますか?

 皆さん、環境問題に関してとても熱心で、一生懸命に取り組んでいることがよくわかります。付き合いで名前を連ねているような雰囲気は一切ありませんね。

ねり☆エコ主催のこどもエコ・コンクールの審査員を務められたそうですが、感想をお願いします。

 はい、平成28年度に一次審査を務めさせていただきましたが、その年は、1,200点余りの作品応募がありました。それぞれにきちんとしたコンセプトがあり、中には大人顔負けの作品もありました。何より、発想の豊かさに驚かされました。子どもの頃から環境への高い関心があれば、将来的にもいろいろな活動につながることと思います。そんな子どもたちに期待していきたいですね。

練馬の未来についてはどのようにお考えですか?

 練馬は自然が多く、行政も環境対策に熱心に取り組んでいます。行政としての見方や不動産に携わる私たちからの見方、それ以外にもさまざまな専門家からの見方。そして何より、そこで暮らす人からの見方など、いろいろな観点からの見方があると思います。それぞれの意見を出し合って、よりよい着地点を見つけていければ、練馬はまだまだ住みよいまちになると思います。

 また、東京メトロ有楽町線・副都心線の乗り入れや、現在計画中の都営地下鉄大江戸線延伸など、発展性に富んでいることも練馬の特徴の一つだと思います。区内はもちろん、区外から練馬に来やすくなれば、「まち」の魅力を知る人が増え、住みたいという人も多くなる。そうなれば、また「まち」が発展していきます。実際、高層マンションが林立するようなところよりも練馬を選ぶ若いファミリー層も増えています。そういった人たちの期待に応える「まちづくり」に、ねり☆エコの活動の中でも取り組んでいきたいと思います。

(平成29年11月)

上記2点は、「こどもエコ・コンクール」一次審査の様子。応募作品を丹念に審査する増島さん(平成28年7月)
イベント出展などを通じて、子どもたちに環境について語っていきたい、という増島さん