区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

ねりまのエコ語り

#009|加藤 眞一さん

練馬区地球温暖化対策地域協議会 会員
ねりまエコ・アドバイザー協議会 会長

1936年生まれ。練馬区に越してから40年来、ボランティア活動に邁進。練馬区環境美化推進委員、地域福祉推進委員、安全・安心協議会委員、南田中小学校応援団団長、練馬まち環境倶楽部会長ほか、20を超える団体の代表・役員を兼任し、元気に活動している。

40年前から続ける環境活動 世界一住みよい練馬区にしたい!

「ねりまエコ・アドバイザー協議会」は、いつ頃、どのような目的で結成された区民団体ですか?

「ねりまエコ・アドバイザー協議会」は、「ねりまエコ・アドバイザー」が集まり、平成21年4月に、練馬区と相互の協力と環境活動の推進のため結成された団体です。ねりまエコ・アドバイザーは、練馬区環境教育講習会「ねりま環境カレッジ」の基礎・応用コースを修了しており、区の行う環境学習や環境調査に協力したり、地域で行われる環境保全活動を行うため、練馬区長から委嘱された区民の方々です。
私は、豊玉リサイクルセンター立ち上げ時に半年間講習を受け、アドバイザーになりました。現在、協議会の会員は50名程度です。

講習会ではどのようなことを行うのですか?

練馬環境カレッジは、基礎コースで環境に関する基礎的な知識を習得し、応用コースで指導・実践・調査技術を習得します。私の時は、区の職員の方や、時には外部講師の方がいらして講習を受けました。

加藤さんは、いつ頃から環境問題を意識するようになったのですか?

親が厳しく、中学生の頃「学校に行く前に家の前を掃除しなさい」と言われて、坂の上から下までの500メートルを毎朝掃除していました。その長年の習慣で、まちのごみが自然と気になるようになったと思います。今思えばその頃から環境に携わっていたことになりますね。

また、練馬区に引っ越してからは、団地の役員として、休日に環境美化のボランティアを始めて40年になります。定年間近には今のボランティア活動を積極的に心がけ、高齢になった現在は、レジ袋を携帯してごみを見たら拾っています。子供の頃は病弱でしたが、今は体を気遣いながらも、忙しくあらゆる分野で活動できることに感謝しつつ、私の生き甲斐にもなっております。

ねりまエコ・アドバイザー協議会では、どのような活動を行っていますか?

年2回の講演会、家庭向けの節電啓発、花壇作りなど、5つの事業があります。花壇は水を運ぶのに大変苦労しています。また、学校、保育園、 町会、敬老会等に出前講座を行なって、それぞれの会員が、各自得意分野を活かして活動に励み、協議会内部で研修プロジェクトも立ち上げています。一例を挙げると、旭丘小学校では学校菜園を教えて収穫の時は手伝います。学校支援の一環で今年は4年目になり、私は今も週1回学校に出向き、メンバーと一緒に学校菜園を手伝って、そして生徒達と旬の収穫をした時は皆で持ち帰り、我が家の食卓にも並びます。やはり美味しいですし、こども達の持ち帰る姿を見るのも楽しみです。

ほかには、どのような環境活動をしていますか?

私が会長を務める「練馬まち環境倶楽部」では、毎月1回、石神井公園駅前と上石神井駅前の2ヶ所で活動を行っています。また、学校と提携し「早稲田大学高等学院」の皆さんと一緒に年に数回清掃活動をし、3年前からは「富士山環境美化クリーン作戦」に学生と夏休みに参加しています。これは毎年恒例で地元新聞社の主催で行なわれています。3年前は高校生だった二人も、今では大学二年生になりますが、昔、私が新宿高校に通っていた頃には、考えなかった事で感心しておりますし、元気も貰っています。

こういった活動後に日本善行会から「善行賞」をいただきましたが、私にとって大きな喜びと励みになり、これからも仲間と協力しながら、ボランティア活動を考えております。

練馬区が世界一綺麗で住み良い(まち)と言われるように、私を初め、各自が意識を持つことが大切だと思います。


石神井公園駅前商店街をパトロール
平成27年度

「まち美化活動」早稲田大学高等学院生と一緒に上石神井駅前周辺にて
平成27年度

「富士山環境美化クリーン作戦」参加(参加1800名 内、東京都から3名)富士山5合目にて
平成27年8月

「花壇作り事業」石神井公園駅北口駅前
平成27年12月

敬老会で「地球温暖化防止講演会」の講師として参加
平成27年春

新しい知識を学んで仲間に伝え、どんどん広めていきたい

様々な環境活動をされていますが、印象に残っていることは?

旭丘小学校の学校菜園で、平成27年度は大根が豊作でした。収穫する子どもたちが大喜びで、うれしかったですね。イキイキした笑顔がとても印象的で今も忘れられません。

また、石神井公園駅の清掃では、障がい者施設の方たちとごみ拾いをすることがあるのですが、皆さん車いすに乗りながら喜んで手伝ってくれるのです。そしてとても上手にごみを拾います。こちらがいい刺激をもらっています。

ねりまエコ・アドバイザー協議会に参加して、よかったと思うことは?

私は、何かやろうと思ったらすぐに仲間に声をかけて、新たなことを始めます。会員にもやりたいことはどんどん始めるよう伝えています。10人の仲間がいて、それぞれが10人仲間を作ったら100人の仲間が集まることになります。「あの人はあれが得意だったな」と、それぞれの得意分野を活かすことができます。皆さん喜んで応援してくださるので、“人材”に困ったことはありません。とてもありがたいですね。

ねり☆エコでは、設立時から様々な事業に協力をいただいていますが、協力してきての感想は?

会員としてお手伝いさせていただいておりますが、講演会では毎回、素晴らしい講師を呼び、トレンドに合ったテーマを選んでいることに感心しています。私自身も参加しながら学んでいます。また、ねり☆エコは会員の団体構成のバランスがよいと思います。区民団体だけ、事業者だけと偏らず、区民・事業者・行政との構成比がベストだと思います。様々な立場からものをみることができるので、地球温暖化対策の関係団体として理想的ではないでしょうか。

では、今後の目標は何ですか?

ねり☆エコは徐々に周知されていますが、「ねりまエコ・アドバイザー協議会」はまだまだメジャーではないので、もっと周知していきたいです。

もう少し大きな視点では、練馬区が重視している“みどり”を残していきたいです。住民が協力し合って、練馬のみどりと区民の心が豊かになればよいと考えています。

私は、「人間生涯学徒」の教えを叩きこまれ、子どもの頃から図書館に通い、思考する時間が好きで、それが今も習慣化しています。今年で80歳ですが、個人的にはもっともっと幅広い範囲を勉強していきたいです。1年に1つずつ新しいものにチャレンジするのが目標です。今年は、エネルギー問題についても勉強していきます。新しい知識を仲間に伝え、互いに切磋琢磨しながら広めていきたいです。

(平成28年3月16日)


「旭丘小学校の学校菜園」1年生とじゃがいも掘り
平成25年6月

(一社)日本善行会「生活環境の美化及び改善」分野で表彰(出席者約360名)
平成27年11月

「第5回ロハスフェスタin東京」ねり☆エコブースでこども達とおめんを作る様子(中央)
平成26年9月
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