区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

ねりまのエコ語り

#008|沼田 美穂さん

ねり☆エコ事業部会 部会長
練馬区環境審議会区民委員

結婚後に環境関連の資格を取得することから、省エネルギーセンターの省エネ教育モデル校担当専門員や日本環境協会のこども環境相談室相談員、東京都環境公社の家庭の省エネ技術専門員などに関わる。練馬区内外で、消費者の視点に立った環境活動を行っている。

生活のなかで実践できることを、区民の立場で伝えたい

様々な資格を持ち、多方面で活動している沼田さんですが、環境問題を意識するようになったきっかけを教えてください。

 結婚後は専業主婦をしていたのですが、2000年に消費生活アドバイザーの資格をとったことが転機になりました。経済産業省の省エネルギーセンターから資格取得者に向けて、消費者の方に、省エネについてわかりやすく伝える活動をしませんか? というお話をいただき、家庭の省エネ啓発に関わるようになりました。区内では、環境イベントの企画や運営などもさせていただいています。

練馬区環境審議会の区民委員もされていますが、どのような組織でしょうか?

 練馬区が板橋区から独立して60周年となる平成18年、「練馬区環境基本条例」が制定されました。その条例の規定に基づき、区長の附属機関として設置されたのが環境審議会です。区民委員は公募で、任期は2年。現在5期目ですが、私は1期から毎回参加しています。計画の策定や改定、行政の環境施策等について、区民の立場からご提言させていただいています。

ほかには、どのような活動をされていますか?

 私は、省エネルギーセンターの「家庭の省エネエキスパート検定」合格者、環境省の「環境カウンセラー」認定者でもあるのですが、現在は、それぞれ「家庭の省エネエキスパート検定問題策定ワーキンググループ委員」、「環境カウンセラー選考審査員」を務めさせていただいています。
 また、セミナー講師や出前授業、リフォーム産業新聞社発行の月刊紙「楽楽通信」では『エココラム』を1年間執筆、掲載させていただきました。

環境月間講演会「地球温暖化の影響で変わりゆく環境と私たちのくらし」のコーディネーター、講師として参加(右)
(2014年6月)
「第5回ロハスフェスタin東京」ねり☆エコブースでクイズの説明をする様子(中央)
(2014年9月)
リフォーム産業新聞社発行「楽楽通信」エココラム

区民と事業者の対等なパートナーシップが、ねり☆エコの特長

ねり☆エコには、平成22年の設立前から関わっています。

 ねり☆エコは、設立1年前の準備会の段階から関わっていました。それまでにも、環境に関わる団体は区内にたくさんありましたが、環境団体同士の交流は少なく、また、区民と事業者が同じ場で話し合う機会などもほとんどありませんでした。そこでねり☆エコは、区民も事業者も、対等なパートナーシップを組み、行政と一緒になって活動することを理念として設立されました。

これまでで、印象に残っている活動は?

 ねり☆エコでは、イベントや講演会などの事業の企画やHP、配布リーフレットを通じて温暖化や省エネに関わる情報発信を行っています。その中で、一番印象に残っているのは、平成22年から3年間継続した「省エネナビモニター事業」です。電力使用量の見える化体験に加えて、ご家庭の電力使用傾向等を分析し、よりよい使い方等をご提案する事業でした。事業者と区民が、それぞれの立場からアドバイスし合える、設立当初の理念が活かされた活動だったと思います。

今後、力をいれていきたい事業は?

 今は、現在実施中の新事業「くらしのエネルギー・スキルアップ講座」です。私はこれまで「省エネ」をメインにした事業やセミナーを経験していますが、「省エネ=我慢」というイメージがあるからでしょうか? 今一つ人気がなかったりします。しかし家庭訪問などでお会いしてお話をすると「これって本当に省エネになるのかしら?」と我流の省エネを迷いながら行っている方がたくさんいらっしゃいます。今回、ねり☆エコでは、そんな、いわば“ニッチ”なテーマに挑んだのですが、20名定員のところに30名を超える応募があり、手ごたえを感じました。

 内容は、8回の連続講座で、地球温暖化について、省エネの基本、また暖房や給湯、エアコンの使い方など、その道のプロの方をお招きして、考え方やノウハウを学びながら、自分でも家庭で使っている家電を測定して提出するなど実践的なプログラムになっています。現在までに3回開催されましたが、ねり☆エコの会員であり、専門の知識を持っている事業者の方に、講師として参加していただけるという意味でも、期待が大きい事業です。

ご自身は、地球温暖化対策のために、どんなことに取り組んでいますか?

 ねり☆エコなどで私がお伝えしていることは、すべて私自身が実践していることです。たとえば、水道のシングルレバーを真ん中の使いやすい位置に置いておくと、水を使うたびに給湯器が立ち上がってしまうことは、ご存知ですか? 家庭のエネルギーの約3割を占め、冷暖房より多いのが給湯。現在メーカーでも問題視され、お湯の切り替えがわかりやすいレバーが開発されています。

 他に例えば、お風呂のシャワーは、1秒に200cc、1分間も流していると12リットルのお湯がそのまま排水されてしまう。そういう数値が頭に入っていれば、ムダなシャワーは“もったいない!”と自然に止めるようになるでしょう。そういうことの積み重ねが大切だと思っています。

省エネに積極的なことに、ご家族はどのような反応でしょうか?

 家族は、最初は「一緒に巻き込まないで(笑)」と言っていたのですが、1つずつ理論的に説明したところ、今ではだいぶ気をつけてくれるようになりました。「どちらが省エネとして効果的でお得なのか」という仕組みを冷静に理解すれば、みなさん「省エネに越したことはない」と思うものです。これからも、押しつけではなく、家庭でできる効果的なポイントをみなさんにわかりやすく伝えていきたいと思っています。

(平成27年9月30日)

「設立記念講演会」でねり☆エコの設立目的などを説明
(2010年6月5日)
「省エネモニター事業」で各家庭訪問をし、省エネアドバイスをする様子
主催イベントで「省エネナビモニター事業」の成果を展示、発表
「くらしのエネルギー・スキルアップ講座」では企画から関わる
(2015年7月~)
省エネリーフレットを作成、配布