区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

スタート!エコライフ2025 当日レポート

テーマ:脱炭素社会を目指して~私たちに「今」できること~
期 間:令和7年(2025年)2月8日(土曜)~2月17日(月曜)※途中展示替えあり
場 所:練馬区役所本庁舎1階アトリウム

 今年で10回目を迎えた「スタート!エコライフ」。脱炭素社会を目指し、省エネ・省資源・節電など、環境に役立つ暮らしのヒントを紹介するイベントです。22の企業や区民団体、行政団体が出展しました。

 食品ロス削減のための工夫から、省エネ家電の選び方、鉄道や自転車のすすめ、エコ・クッキングなどまで、さまざまなアイデアを提案し、「2050年のゼロカーボンシティの実現に向けて、地球温暖化について考え、私たち一人ひとりができることから始めましょう!」と呼びかけました。

 来場者からは、「主婦として、ごみの分別やフードロスなど食にかかわる分野に関心があります」「練馬の貴重なみどりを残してほしいですね」といった声が聞かれました。また、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、下水管の腐食などの異常が問題視されている中、油で腐食した下水管を展示した東京都下水道局西部第二下水道事務所のブースに立ち止まる人も多く、関心の高さがうかがえました。

 ブース入口では来場者アンケートを実施しました。アンケートの結果、348人から回答をいただき、このイベントを通じて実践してみたいエコライフとして、「食品ロスの削減」:182人、「エネルギーの節約・切替」:161人、「自然環境の保全」:93人、「3R」:89人、「その他」:5人の回答がありました。ご意見・ご感想などでは、「勉強になる」「少しずつ心がけたい」「生活を見直すきっかけになった」「もっと知りたい」などの回答がありました。アンケート回答者には、環境にやさしいエコグッズ「セルローススポンジ」または「リサイクルコルクコースター」を配布しました。

展示ブースレポート

前半の展示
東京第一友の会 練馬方面
NPO法人みどり環境ネットワーク!ねりま・ごみフォーラム練馬区 練馬清掃事務所東京二十三区清掃一部事務組合 光が丘清掃工場東京都下水道局西部第二下水道事務所ねり☆エコ 練馬区地球温暖化対策地域協議会第14回こどもエコ・コンクール作品展練馬区リサイクル事業協同組合(一財)関東電気保安協会西武鉄道(株)東京電力パワーグリッド(株)荻窪支社

後半の展示
(公財)練馬区環境まちづくり公社 資源循環センター
練馬区みどり推進課 練馬みどりの葉っぴい基金ねりまエコ・アドバイザー協議会練馬区立南田中図書館練馬区環境課練馬区立リサイクルセンター(公財)練馬区環境まちづくり公社 自転車事業課練馬区清掃リサイクル課(一社)ソーラーシステム振興協会東京ガス(株)東京東支店サントリーホールディングス(株)サステナビリティ経営推進本部

前半の展示 2月8日(土曜)~12日(水曜)

東京第一友の会 練馬方面

冷蔵庫からフードロスをなくそう

 「いつもぱんぱん!」から「スッキリ!開けて嬉しい冷蔵庫」へ変えるヒントを手書きのイラストなどを使って紹介。食品ロスをなくす工夫として「買いすぎない」「作りすぎない」「使いきる」をポイントとして、残った野菜を冷凍し、それを使いきる料理のアイデアも。「大根おろしも冷凍できるんですね」と、目からウロコのアイデアに来場者からは驚きの声が上がっていました。

NPO法人みどり環境ネットワーク!

光が丘公園生き物調査2024成果報告

 区民ボランティアと小学生親子約40名で毎月行っている都立光が丘公園生き物調査結果の2024年度最新データを紹介しました。令和6年(2024年)4月から令和7年(2025年)1月までの10か月間で、昆虫は205種類、昆虫以外では172種類の生き物を発見したとのこと。そのうち都内希少種や絶滅危惧種については写真も展示しました。「第59回東京都公園協会賞優秀賞(ボランティア・社会貢献活動部門)」の賞状も目を引きました。季刊誌「みどりちゃん通信」などを配布しました。

ねりま・ごみフォーラム

減らせごみ開け未来 ー家庭で出来るエコ活動ー

 家庭からのごみ減量は「買いすぎない!食べきりが大切!」とし、「生ごみは燃やさず、土に戻すと新たな命の源になります。この命の循環を皆さんも始めてみませんか」と呼びかけました。「地産地消」で、エコにも地域の活性化にもつながること、フードマイレージの啓発、「ねりま・ごみフォーラム」の活動内容をパネルで紹介しました。

練馬区 練馬清掃事務所

環境を守るために出来る事!

 可燃ごみ、不燃ごみ、資源(リサイクル)、粗大ごみの分類をイラストで分かりやすく紹介しました。「ごみの埋立処分場」についてもパネルで大きく紹介し、「あと50年しかもちません」と訴え、「できることからはじめましょう!」とごみを減らすための「3R」(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みを呼びかけました。最新版の「練馬区資源・ごみの分け方と出し方」パンフレットやその簡易版などを配布しました。

東京二十三区清掃一部事務組合 光が丘清掃工場

ごみ処理の取り組みについてたくさん学ぼう!

 練馬清掃工場と光が丘掃工場で行っているごみの焼却の仕組み、廃熱の利用や省エネの取り組みなどを紹介しました。廃熱の有効利用として、練馬清掃工場で作った温水は三原台温水プールで使われていること、清掃工場で使っている電気はソーラーパネルや熱を利用して発電したもので、省エネにも気をつけていることなど、具体的に紹介しました。見学コースの案内、清掃工場のパンフレットなどを配布しました。

東京都下水道局西部第二下水道事務所

油・断・快適!下水道 下水道に油を流さないで!

 油で詰まってしまった下水管(モデル)をテーブルに展示。のぞき込んだり触ったり、熱心に見学する来場者が目立ちました。家庭で油などを排水する際に環境に与える影響を実際の写真で説明し、「下水道に油を流さないで!」「台所は川や海とつながっています」と訴えました。また、油を流す前に「ふき取る」「吸い取る」「使い切る」のひと手間を、と呼びかけました。ふき取りペーパーやエコバッグを配布しました。

ねり☆エコ 練馬区地球温暖化対策地域協議会

家庭でできる省エネのヒント!

 「地球沸騰化⁉」と題したパネルでは、地球沸騰化といわれる背景や温暖化のメカニズムを説明し、国連のグテーレス事務総長の「温暖化のレベルではなく、地球沸騰化の時代が来た」という発言を紹介しました。脱炭素社会に向けてCO2を実質ゼロにするために家庭でできる省エネのヒントとして、蛍光灯とLEDの照明器具を実際に比較展示し、「LED照明への早めの切り替えを!」と呼びかけました。モニターも設置し、家庭でできる地球温暖化対策の動画を放映しました。

第14回こどもエコ・コンクール作品展

 第14回こども・コンクール最優秀賞・優秀賞作品(小・中学生部門)を展示しました。どの作品も、こどもたちの地球環境に対する切実なメッセージが強く伝わり、多くの親子連れが足を止めて見ていました。「『亀は千年 プラゴミは万年』なんてメッセージが素晴らしいですね」「僕も描いてみたい」などと話している親子もいました。また、第1回から第13回までの「入賞作品集」(閲覧用)を手にする来場者も目立ちました。最優秀賞作品を表紙にしたノートを配布しました。
→過去のこどもエコ・コンクールの入賞作品

練馬区リサイクル事業協同組合

資源物回収活動

 「私たちが、古紙の回収をしています」「私たちが、ペットボトルの回収をしています」「私たちが、空缶・空ビンの回収をしています」という3つのパネルで、それぞれの回収の様子を写真で紹介しました。古紙、ペットボトル、空缶・空ビンはいずれも大切な資源とし「リサイクルしましょう」と呼びかけました。

一般財団法人 関東電気保安協会

電気安全と身近な省エネ

 「部屋の広さに合ったエアコンを選ぼう」「テレビは省エネ性能を確認して選ぼう」など「省エネ家電の選び方」を分かりやすく紹介しました。また、災害に備え「避難時にはブレーカーを切りましょう!」「電気機器の近くには花瓶や水槽を置かない!」「災害で切れて垂れた電線には絶対触らない!」といった注意点を紹介しました。来場者は、「テレビの近くに水を入れた加湿器があるので、さっそく離して置くようにします」と話していました。「家庭からはじめる電気の安全と省エネルギー」「電気de省エネ」などのパンフレットを配布しました。

西武鉄道株式会社

脱炭素社会へ向けての西武鉄道の取り組み

 脱炭素社会に向けての西武鉄道の取り組みと環境負荷の低い鉄道利用促進に向けた鉄道業界全体の取り組みを紹介しました。西武鉄道では、2024年1月より西武線全線で使用するすべての鉄道用電源を再生可能エネルギー由来とし、実質CO2排出量ゼロで運行しています。また、エネルギーの使用削減のため省エネルギー化した車両の導入、最新インバータ装置への更新などに取り組み、2018年度比で電気使用量を約10.5%削減することができました。さらに、鉄道の環境優位性について紹介し、鉄道業界全体の取り組んでいるPRロゴマークをアピールしました。

東京電力パワーグリッド株式会社 荻窪支社

サステナブルなくらしと電気

 東京電力グループが目指すカーボンニュートラルと防災を軸とした「次世代のまちづくり」をパネルで紹介しました。また、環境への取り組みとして、東京電力で使用する車のうち特殊車両を除いた約4,400台を2030年までにすべて電気自動車(EV)とする「EV100宣言」を紹介しました。電気を効率的に使うための「省エネ」について紹介した冊子「Let’s省エネ!!」などを配布しました。

後半の展示 2月13日(木曜)~17日(月曜)

公益財団法人 練馬区環境まちづくり公社 資源循環センター

令和6年度資源循環センターメソッド中学職場体験報告会~そして伝説へ~

 教室の黒板に見立てたパネルで、職場体験に参加した中学生たちの作業写真や付箋に書いたコメントを貼って報告会を演出しました。「ご覧いただいた来庁者に追体験していただくことで、環境について今日からできることを考え、アウトプットしていただく機会を提供する」のが狙いです。ブースでは来場者に「教えてください!!みんなの未来のために今日からできるエコ」と呼びかけ、「自転車で通勤する」「マイバッグを持ち歩く」「いらなくなった服やおもちゃを友だちにあげたりリサイクルショップで売る」などと、多くのコメントが寄せられました。

練馬区みどり推進課 練馬みどりの葉っぴい基金

練馬みどりの葉っぴい基金にご協力を!

 練馬みどりの葉っぴい基金のイメージキャラクター「ぴいちゃん」が迎え、基金の内容を詳しく紹介しました。募集中の寄付メニュー「平成つつじ公園プロジェクト」「みどりの区民活動応援プロジェクト」「牧野記念庭園プロジェクト」などを紹介し、練馬のみどりを守り育て、次の世代に引き継ぐための支援を呼びかけました。基金関連以外にも、「緑化助成制度」の助成メニューや、同制度を使った緑化の事例を紹介しました。また、牧野記念庭園のパンフレットなどを配布しました。

ねりまエコ・アドバイザー協議会

練馬の自然を楽しもう

 「練馬の自然を楽しもう」をテーマに、23区内で最も広い練馬の農地をはじめ、特色ある庭園や公園、そこで見られる生き物たちなどを写真で紹介。テーブルには、「憩いの森・街かどの森マップ」を貼り出したほか、近く開催する講演会のチラシを配布しました。仕事の関係で立ち寄ったという中野区在住の女性は「緑を壊すのは簡単だけれども維持するのは大変なこと。緑の多い練馬区を散策して楽しみたいです」と話してくれました。

練馬区立南田中図書館

南田中図書館の活動や、温暖化を調べる本をご紹介!

 南田中図書館は「環境」に配慮した図書館として平成21年(2009年)に開館。打ち水やみどりのカーテン、太陽光発電など、図書館のさまざまな取り組みを紹介しました。また、「ワンダーおはなし会」や「ワイワイ自然塾」など、環境や自然に関連したイベントも紹介。「地球温暖化について調べるには~」と題したチラシなどを配布しました。

練馬区環境課

今すぐできる!家庭の省エネ

 「今すぐできる!家庭の省エネ」と題し、「テレビは見ていないときは消す」「使っていない部屋の不要な照明は消す」「電気カーペットは必要な部分だけ温める」など、部屋ごとに分けてポイントを紹介しました。住宅都市である練馬区は、CO2の排出量の半分以上は家庭部門が占めるため、「練馬区の地球温暖化対策は家庭での取組が重要です!」と訴えました。冬の省エネ対策リーフレットなどを配布しました。

練馬区立リサイクルセンター(関町・春日町・豊玉・大泉)

リサイクルセンター事業の紹介

 リサイクルセンターは、環境・リサイクル学習の拠点施設。関町、春日町、豊玉、大泉にある4つのリサイクルセンターの地図などをパネルで展示。広報誌「ゆずりは」やモニターを使い、活動内容を紹介しました。「ゆずりは」はバックナンバーから最新号まで配布し、その場で広げて熱心に読む来場者の姿も見られました。

ねり☆エコ 練馬区地球温暖化対策地域協議会

家庭でできる省エネのヒント!について、前半と同内容で展示

公益財団法人 練馬区環境まちづくり公社 自転車事業課

自転車は地球にもカラダにもやさしい乗り物!

 自転車は化石燃料を消費しないため、利用時のCO2の排出量がゼロです。自動車、バス、鉄道のCO2排出量を数字で示し、自転車を活用することにより地球温暖化の緩和に貢献でき、カラダにもやさしいことをアピールしました。1台の自転車を複数の人が使うことにより、自転車を有効利用できる「タウンサイクル」や「シェアサイクル」を紹介しました。公社のおすすめサイクリングコースを掲載した「令和6年(2024年)11月21日発行のねりま区報」などを配布しました。また公社の取組として、自転車駐車場の照明LED化による電気消費量の削減効果についても紹介しました。

練馬区清掃リサイクル課

もったいないを行動に食品ロス削減に向けて

 食品ロス削減に向けて、「買いすぎに注意しよう」「残さず食べよう」「料理をするとき、捨てる部分を少なくしよう」など、食品ロスを減らすポイントやフードドライブを紹介しました。生ごみを捨てるときは「ひとしぼりにご協力を!」というパネルの前に立ち止まっていた女性は、「生ごみはどうしても手が汚れてしまい嫌なんですが、これからは『ひとしぼり』しようと思います」と話していました。食品ロス削減関連の冊子などを配布しました。

一般社団法人ソーラーシステム振興協会

小さい屋根でもお湯を沸かそう、もっと使おう太陽熱!

 太陽エネルギーの熱を利用してお湯を沸かしたり、暖房したりすることができる太陽熱利用システムを紹介しました。パネルでは、住宅用と業務用の太陽熱利用システムの設置事例に加え、イメージしやすいように「こんな使い方ができます!」と、家の写真や絵で分かりやすく紹介しました。家庭用太陽熱利用機器の各社のカタログなどを配布しました。

東京ガス株式会社 東京東支店

始めよう!地球にやさしい省エネアクション

 家庭で気軽に取り組むことができる省エネアクション、東京ガスグループの脱炭素社会に向けた取り組みを紹介しました。エコ・クッキングをはじめ、「掃除は小まめに洗濯はまとめて」「買い物は必要なものを必要なだけ」「家電類は初期設定や使い方で省エネ化を!」などと、地球にやさしい省エネアクションを紹介しました。「ウルトラ省エネブック」「エコ・クッキング」の冊子などを配布しました。

サントリーホールディングス(株)サステナビリティ経営推進本部

PETボトル「ボトルtoボトル」水平リサイクル

 令和6年(2024年)4月にスタートした練馬区とサントリーホールディングスとの協定による「ボトルtoボトル」という水平リサイクルを紹介しました。これは使用済みペットボトルを回収して再度ペットボトルにリサイクルすることで、原油などからつくるよりCO2を削減するという取り組みです。モニターでも、分別方法や、工場に運ばれ新しいペットボトルに生まれ変わるまでの様子の動画を放映。分別方法のチラシを配布しました。

→過去のスタート!エコライフの当日レポート

ページの先頭に戻る