第1期くらしのエネルギー・スキルアップ講座
第4回講座レポート
体験実習「ねりま・エコスタイルフェア」
開催日時:平成27年10月18日(日)10時~16時
開催場所:としまえん
体験実習「ねりま・エコスタイルフェア」
「ねり☆エコ」ブース説明・フェア見学(午前・午後のローテーションで参加)をしました。
1 講座の実習内容について
第4回講座は、ねり☆エコが主催する環境イベント『ねりま・エコスタイルフェア』会場で「ねり☆エコ」ブース来場者に対する説明と参加団体(22ブース)の見学を、ローテーションで行いました。
「ねり☆エコ」ブースのテーマは「ご存知ですか?家電のかしこい使い方」。1回目の講座で配付した簡易電力計“ワットモニター”で、実際に受講者が使用している家電の消費電力を計測し、その結果例などを3枚の展示パネルにまとめました。パネルの内容は、それぞれ「省エネクイズ」となっており、来場者に回答を考えてもらいながら、省エネポイントの説明を行いました。
3問すべてのクイズに回答した来場者には、抽せん機を回していただき、出た数字で決められた記念品をお渡ししました。
ねりま・エコスタイルフェアのポスター
実習を行った「ねり☆エコ」ブース
簡易電力計「ワットモニター」
2 第1問「テレビの画面輝度による消費電力の問題」
クイズの第1問は、テレビの問題です。「テレビは、画面の( )をおさえれば、電力が下がります。」の( )を考える問題です。正解は、画面の【明るさ】、いわゆる画面輝度です。
資源エネルギー庁の試算では、液晶テレビ(32V型)の画面の明るさを「最大」から「中間」にした場合、年間27.1kWh、金額で約730円の省エネ、節約につながります。
(出典:「省エネ性能カタログ 2015年夏版」)。
また、講座受講者の計測例では、“2009年製・定格消費電力165W・32V型の液晶テレビ”の場合で、最も明るい設定では153Wでしたが、最も暗い設定では88.5Wまで、消費電力が低下しました。さらに、もともと消費電力の大きいプラズマテレビの計測例では、2010年製・定格消費電力576W・50V型の場合、最も明るい設定では495Wのところ、最も暗い設定では318Wまで、消費電力が低下しました。受講者は、画面の明るさを抑えると省エネになることを、計測結果等を示しながら説明しました。
なお、テレビの画面の明るさ(画面輝度)は輝度設定だけではなく、照明を多用したショー番組など、明るい映像では消費電力が上がり、劇場中継などでは下がるといった他の要因も影響します。
3 第2問「掃除機のモードによる消費電力の問題」
クイズの第2問は、掃除機の問題です。「掃除機のフローリングの時は、( )を使うと省エネになります。」の( )を考える問題です。正解は、【弱】(モード)です。
東京電力の調査では、フローリングや畳といったフラットな床面で掃除機をかける場合、ごみの吸込み量は「強」でも「弱」でも変わらないが、「強」は「弱」の3倍程度の電力がかかることがわかっています。
(出典:「調べてみました!~掃除機」)
講座受講者の計測例では、“2004年製・定格消費電力1,000W・サイクロン型”の掃除機の場合で、「強」では1,143Wでしたが、「標準」では493W、「弱」では254Wまで、消費電力が低下しました。また待機電力は、0.6Wありました。受講者は、床面に応じてモードを選べば省エネになることを、グラフを示しながら説明しました。
4 第3問「扇風機のモードによる消費電力の問題」
クイズの第3問は、扇風機の問題です。「扇風機 の【弱】は、( )Wくらいです。」の( )を考える問題です。この問題は、実際にブース内に扇風機を持込んで、ワットモニターで消費電力を計測し、来場者にその数値を記入してもらいました。計測に使用した扇風機は、2012年製・定格消費電力42W・AC【交流】モーターで、「強」で約40W、「弱」で約20Wのものでしたが、当日は発電機による電力を使ったため、事前計測時より高めの数値になりました。
講座受講者の計測例として、2012年製・定格消費電力17W・DC【直流】モーターの扇風機では、最大モードでは14.2W、最小モードでは2.8Wであった例を示し、モードの違いに加え、【直流】と【交流】の違いの説明も行いました。
当日のイベント全体の来場者は32,000人、「ねり☆エコ」ブースへの来場者は1,400人でした。
参考
参加者アンケート結果から
ブースについて
- 来場者の方といろいろ会話できた。
- いろいろな方に声をかけてコミュニケーションできた。
- 掃除機はフローリングと畳は「弱」でも「強」と同じ働きをする事を説明し、そのワット数の違いを示すと「知らなかった!」「へえ~」と納得をしてもらえた。
- 扇風機の強弱で数字が変わるのを見て、子供は喜んでいた。
- 講座で学習しているのでエコに関する意識・知識は来場者に比べると相当の差異がある。
- テレビ・掃除機・扇風機の省エネに関する事は、繰り返し説明している間に自分自身のものになりました。
- 今迄、何気なく電気を利用し、毎月の検針結果で電気料金が高い、下がった範囲の関心でしたが、ワットモニターで調べた結果、無駄な電気使用について意識をするようになりました。
フェアについて
- 近くに住んでいるのに知らなかった。楽しめた。こんな楽しい祭りがあると宣伝します。
- 長い行列が出来て、ブースに入るまでに待たされて大変だなと思いました。
- 来場者は、としまえんの入園料無料の魅力に子供や孫連れが多い。肝心な働き世代、学び世代のひとが少ない。
- 大きなイベントに運営側として参加できたのはよかったし、またやってみたい。