区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

冬の節電

最近は、いずれの電力管内でも電力供給力確保の見通しが立ち、「節電数値目標義務」等は設定されていませんが逼迫する時間帯も発生しています。

電気は貯めることができません。電力会社は使用量(需要)対し瞬時瞬時に合わせて発電(供給)していますが、万一、使用量が供給能力を超えるようなことがあると、大停電(ブラックアウト)につながります。

家庭での電力需要割合が増加する冬季も、引き続き、「節電」「省エネ」が必要です。

1.冬の電力状況

冬の電力の使われ方

冬には「朝」と「夜間」にピークが発生!

冬季の一日の電力需要は、9時~21時頃まで高く推移しますが、全体需要では朝と夕方にピークが発生し、とくに家庭では夕方から夜間にかけて大きく上昇し、これが全体の需要量を押し上げています。

冬季平日の電気の使われ方(イメージ)

経済産業省「節電go.jp」から引用し作図

2015年の冬の節電期間は、12月1日から来年の3月末までの平日(年末年始12月29日から1月3日までを除く)の午前9時から午後9時まで(北海道電力、九州電力管内は午前8時から午後9時まで)となっており、無理のない範囲で行うことが要請されています。

冬の家庭で使われる家電

冬の家庭(19時頃)の在宅時におもに使われている家電は、「エアコン暖房」を使用される家庭では「エアコン」「照明」「冷蔵庫」「テレビ」「電気カーペット」・・・の順、エアコンを使用されない家庭でも「照明」「冷蔵庫」「テレビ」「電気カーペット」・・・順になります。

使用電力の高い機器を知り、その特性に合った省エネを行うことが大切です。

エアコンを暖房に使用する家庭(19時ごろ)
ガス・石油ストーブ等を使用する家庭(19時ごろ)

経済産業省「節電go.jp」から引用し作図(資源エネルギー庁推計)

おもな暖房機器の比較

広い部屋を暖める場合は、ヒータータイプよりヒートポンプ方式のエアコンが効率的です。また暖房使用時には、設定温度を低めにする、モードの切り替えがある場合は弱めて使用することが省エネになります。

暖房機の種類 消費電力の目安
エアコン 450W(6畳用)
750W~1100W(10~15畳用)
電気カーペット 760~1000W(3畳用)
ファンヒーター 1150W
オイルヒーター 360~1500W
ハロゲンヒーター 1200W
電気ヒーター 800~1000W

※定格消費電力の例であり、実際の消費電力は、製品の種類、使用方法等によります。

2.家庭の節電取り組み事例

省エネナビモニター事業から

「ねり☆エコ」では、平成23年度から「省エネナビモニター事業」を実施し、練馬区内のモニター家庭を訪問し「節電」「省エネ」調査やご提案をさせていただきました。

その中で実際に取り組まれた事例をご紹介いたします。

暖房時は窓に工夫を!

暖房中に窓になにもしないとせっかくの暖気も、半分逃げていってしまいます。窓を断熱性能の高いもの替えたり、厚手で丈の長いゆったりしたカーテンや保温シート等を使用して窓から熱が逃げるのを防ぎましょう。

暖房時の熱の逃げ道は?

出典:(社)日本建材・住宅設備産業協会発表資料から作図

事例1

2階の大きな窓ガラスをすべて、省エネ型の断熱性の高いガラスに替えました。冬でも朝晩にガス床暖房を入れるだけで、日が入る昼間にはエアコン暖房などは使用せずにあたたかく過ごしています。結露もありません。

事例2

1階のキッチン&リビングを1台のエアコンで冷暖房されていますが、設置場所がそのまま2階へつながる階段前にあり、なかなか効果を感じられないというご相談がありました。仕切りのカーテンで冷(暖)気を逃さない工夫をアドバイスし、改善されました。

不要な照明は消しましょう

照明は、個々の消費電力は小さくても、とくに「日が短い冬季」はたくさんの種類を個々の部屋で長時間使用するため、家庭の電力の中でも大きなウエイトを占めています

もともと日本は「一室多灯」の傾向があり、部屋全体を明るく保とうとしがちですが、一度「照明リスト」として各部屋でどれだけ照明を使っているかを書き出し、合計消費電力量等を計算してみると、改めて「不要な照明」を意識することができます。

事例3

食卓照明は電球型蛍光ランプを3つ同時使用するタイプのものでしたが、明るい窓際でもあり全体照明も備わっているため、1つを残して電球をはずしてみました。

やわらかな灯りのもと、食事を楽しむ分には夜間でもとくに暗いとは感じられないということです。

事例4

階段上部に設置された階段灯は、クリアタイプの100W白熱電球で消費電力が高いため、LED電球への交換を検討しましたが、家族の反対もあり断念されました。

ただ「省エネリーダー」でもある奥様は、LEDランタンをご購入されて、階段使用時に愛用されています。

画面輝度を下げましょう

「輝度」とは明るさのことで、テレビやパソコン等では画面(モニター)の輝度を下げれば(暗くすれば)消費電力も下がります。

最近のテレビには「明るさセンサー」で、周囲の明るさによって自動的に輝度を調整する機能が付いているものもありますが、その場合、窓のそばで日差しが映り込んだり、照明があたったりして輝度が上がってしまわないような工夫が必要です。

事例5

平成22年度製 37V型 液晶テレビの消費電力を計測しました。

この機種では、輝度を上げた場合(バックライト+30)146Wでしたが、輝度を下げた場合(バックライト-30)は、59.0Wまで下がりました。

ご飯を炊くときには

炊飯器の保温は約70℃の温度に保つために電力が使われ続けます。炊飯器で保温するのは「4時間」までが目安とされ、それ以上では一旦冷まして冷蔵し、電子レンジで食べるときに温め直すエネルギーの方が少なくなります。

事例6

「電力ピーク時のエネルギーシフト」を意識して、それまでの炊飯ジャーでの炊飯から「土鍋炊飯」に変えました。

炊きたてご飯は味もよく、毎食、おいしくいただけるようになったということです。

注)環境省ホームページ「家庭でできる節電方法」、財団法人 省エネルギーセンター「家庭の省エネ大辞典」、経済産業省のホームページ「家庭の節電対策メニュー 」などのデータを参考に作成しています。

平成27年11月2日更新

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