区民・事業者・練馬区等がともに地球温暖化防止をめざす

ねりまのエコ語り

#014|鶴町 三千代(つるまち みちよ)さん

練馬区地球温暖化対策地域協議会 会員
東京ガス株式会社東京東支店広報課長代理

東京ガス入社後、秘書、銀座ショールームの企画・広報、CS推進などを経て2017 年4月から現職。趣味はスキー。
東京ガス

エネルギーの未来を考えた取り組み

どのような業務を担当されていますか?

 練馬区と北区の広聴広報が主な業務です。行政や区民の皆さまに向け、環境やエネルギーに関する広聴広報活動や、快適で心豊かに暮らせる社会の実現を目指した社会貢献活動などに取り組んでいます。

東京ガスの地球温暖化への取り組みは?

 2019年11月に発表したグループ経営ビジョン「Compass2030」において「CO2ネット・ゼロ」をリードすることを挑戦の一つとして掲げました。その実現に向けて、今後も天然ガスの普及拡大や再生可能エネルギーの拡大、必要な場所で電気と熱を作り供給するガスのコージェネレーションや燃料電池などによる高効率利用、スマートエネルギーネットワークといった高度利用の開発・普及拡大などに貢献していきます。

 ガスの原料の調達から輸送、製造、供給までの各段階においてCO2(温室効果ガス)削減に取り組んでいますが、一連の流れの中で、CO2の排出量が最も多いのは、お客さまの使用段階です。そこで、お客さま先での排出抑制に注力し、家庭用燃料電池「エネファーム」の普及促進、コージェネレーションなど分散型電源の普及拡大に取り組んでいます。

 もっと身近なところでは、環境に配慮した食生活を提案する「エコ・クッキング※」の普及促進や、事業活動の各段階で「3R(スリーアール)」の推進も行っています。例えば、ガスメーターの再利用や使用済みガス管の再資源化をしています。
※エコ・クッキングは東京ガス(株)の登録商標です。
 エコ・クッキング

エネルギーパートナーとして身近な存在

区内にある東京ガスの施設について教えてください。

 谷原にあるガスタンク(ガスホルダー)のすぐ隣に、「練馬水素ステーション」があります。一見、ガソリンスタンドに見えますが、国内初の天然ガススタンド併設型の商用水素ステーションです。
練馬水素ステーション

 また、東京ガスグループの地域のサービス窓口となる「東京ガスライフバル」が、板橋練馬東と石神井の2社あります。ガスのご使用開始や定期保安点検、ガス機器の修理やリフォーム、電気に関するご相談など、快適な暮らしをサポートする最も身近なエネルギーパートナーとして、何かあれば思い出していただけたらと思います。

 さらに、区民の皆さまに身近なところとしては、練馬区内に料理教室「キッチンランド石神井」がありますので、ぜひご利用ください。(新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、現在は中止しています)

『ねり☆エコ』の活動に携わって

今年4月から「ねり☆エコ」の担当になられました。活動してみていかがですか?

「こどもエコ・コンクール」審査の様子

 「ねりまエコスタイルフェア」などのイベント活動を楽しみにしていましたが、コロナ禍の影響で、開催できなかったのは残念です。

 「こどもエコ・コンクール」の一次審査員をいたしましたが、応募作品の多さとクオリティーの高さに驚きました。こうした状況下でも、環境に対する関心の高さを伺うことができ、描いた人のメッセージを強く感じることができました。

コロナ禍で、今後どのような事業をしたらいいと思いますか?

 多くの人が集まるイベント開催が現在難しいので、オンラインで何か行うことはいかがでしょうか。例えば、「エネファームって何?」という質問などに対して、ねり☆エコさんのキャラクターと弊社のスタッフが掛け合いしながら紹介していく…、そんなことができれば、楽しく学んでもらえるのではないかと思います。

個人が考えて行動することで、大きな力に

 鶴町さんは日々の業務で環境問題について意識されることが多いかと思いますが、個人的に意識されることはありますか?

 年末は毎年スキーに行くのですが、ここ何年間か雪が減ってきているように感じます。これも地球温暖化の影響もあるのではないかと思っています。

 企業も環境問題に取り組んでいますが、企業や行政・国に任せるだけではなく、最後は私たち一人ひとりができることをやらなければなりません。

 一人ひとりができることは小さいかもしれませんが、みんなが取り組めば大きな流れになる。できることから、ちょっとずつ取り組んでいくことが大事だと思っています。

日々の生活の中で、エコを実践!

エコのために関心を持って取り組まれていることはありますか?

 広報担当として提案している「エコ・クッキング」を、家でも実践しています。例えば、食材を使いきれずに捨ててしまうのは嫌なので、若干割高でも絶対に食べきれる量しか買わないように心がけています。

 他にも、(輸送でもCO2が出るので)できるだけ地元産や国産のものを買う、できるだけゴミを出さない、水を汚さない、適切な火加減にするなど気を付けています。魚を焼くグリルは一度に複数のものを加熱できる(同時調理)ので、魚以外のものにも上手に使うとエコにつながります。

 環境問題から若干外れてしまうかもしれませんが、防災のために缶詰などを非常食としてストックしても、賞味期限が大幅に切れてしまい廃棄してしまうことがありますね。そうならないように、普段から保存のきく食材を少し多めにストックしておき、日常生活で使い、使った分を買い足しながら備蓄する「ローリングストック」という方法があります。

 1~2年ほど前から弊社のイベントでも紹介していますが、最近、私も取り組みを始めました。東京ガスのホームページに、「日々のごはん と もしものごはん」として紹介しています。ダウンロードできるレシピもありますので、ぜひ参考にしてください。
日々のごはん と もしものごはん

練馬区の印象は“環境と共生しあう街”

練馬区の未来についてはどう考えていますか?

 練馬区は緑被率も高く、住宅地も多い。また、農地の面積は23区内最大で、昨年は「世界都市農業サミット」が開催されるなど、都市農業も盛んです。23区で最も環境と共生し合う街が練馬区ではないでしょうか。

「がすてなーに」ガスの科学館の紹介!

今回の取材場所として伺った、豊洲にある「がすてなーに ガスの科学館」は、どのような施設ですか?


「がすてなーに ガスの科学館」の外観

エントランスホールにはガスの気球が!

館内を案内してくれるスタッフ

いろいろな食べ物の模型があり、
選んで置くとフードマイレージが
表示されます。
ちなみにチョコレートパフェの場合、
バナナやカカオなど材料の
合計移動距離は28,550kmになる!

 暮らしを支えるガス・エネルギーの特長や環境、食、社会課題について展示やクイズなどで体験しながら楽しく学べる施設です。ユニバーサルデザインを採用し、大人も子どもも車椅子の方も、どなたでも入りやすく、入場無料ですので、お気軽にいらしてください。

※現在ガスの科学館は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、入場制限や、一部施設の休止など通常とは異なる運営方法で開館しておりますので、事前にHPをご覧いただいてからご来館ください。
「がすてなーに」ガスの科学館

 楽しみながら理解できる仕掛けがいろいろあり、勉強になりました。今日はどうもありがとうございました。

(取材日:令和2年10月29日)

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