ねりま・エコスタイルフェア 当日レポート

こどもエコ・コンクール入賞作品

審査の結果

小学生部門:最優秀賞1点、優秀賞1点、佳作3点、審査員特別賞3点
中学生部門:最優秀賞1点、優秀賞1点、佳作3点、審査員特別賞3点

小学生部門

最優秀賞「がんばろう。エゴからエコへ」

早宮小学校6年2組 安永百花さん

【どんな思いで作品を描きましたか】
“人間の身勝手な行動でこれ以上自然破壊を進めたくない。また、練馬区がこれからも自然と共存する町であってほしい。”と思いながら描きました。

【最優秀賞を受賞した感想】
最優秀賞と聞いて、とても驚きました。この作品を見て、一人でも多くの人がエコロジーについて考えてほしいと思いました。

優秀賞「地球温暖化をふせぐために」

光が丘春の風小学校5年2組 青木馨子さん

【どんな思いで作品を描きましたか】
CO2 の排出を減らすことは、地球温暖化を防ぐためにとても大切と言われています。CO2と聞いて最初に思ったことは、とても便利な自動車の影響です。日立に住んでいた時は、自動車に乗らない日はありませんでした。しかし、練馬に引っ越してから、移動の手段は自転車になりました。便利な環境になったこともありますが、緑の中を自転車に乗っていると、とても気持ちがいいです。良いことをしてい る気持ちになれます。『CO2』から『eco』これからも実践して行きたいという想いで描きました。

【優秀賞を受賞した感想】
参加賞を楽しみに応募したので、優秀賞に選ばれるなんて想像もしていませんでした。担任の先生から、受賞の話を聞いた時は、信じられない気持ちでした。絵を描くことが大好きなので、本当にうれしいです。

佳作

「近所でブルーベリーがりをした思い出。将来もずっと続けてほしいです。」
春日小学校6年2組
田中春侑さん

「ごみ拾い」
早宮小学校4年1組
日比野桜香さん

「お母さんとおそろいのエコバッグ」
南町小学校3年1組
中村ひろきさん

審査員特別賞

「地球の心」
早宮小学校4年2組
山根千和さん

「美しい自然をみんなで守ろう!」
石神井東小学校4年2組
佐伯太河さん

「ひまわりと空を見上げて」
早宮小学校6年2組
鈴木桃香さん

中学生部門

最優秀賞「自分の街から始めるeco」

南が丘中学校2年B組 神田憂妃乃さん

【どんな思いで作品を描きましたか】
地球温暖化を加速させないためには、まず自分の住んでいる街の沢山の緑や自然、資源を大切にする事から始めよう!と伝えたいと思い、わかりやすく描きました。

【最優秀賞を受賞した感想】
先生から聞いた時はとても驚きました。この絵を見て、私の周りの人達が少しでも関心を持ってもらえたら、とてもうれしいです。私も小さな事から取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。

優秀賞「未来に残したい美しい富士山」

北町中学校1年2組 橘川広太郎さん

【どんな思いで作品を描きましたか】
世界文化遺産に登録された富士山に去年、山頂まで登りました。富士山は、ゴミなどの環境問題が深刻だと知りました。日本の象徴である富士山を美しい姿で未来に残したいと考え、作品を制作しました。

【優秀賞を受賞した感想】
実は、絵があまり得意ではないので、マーブリング(※)や切り絵など工夫をしました。その作品が優秀賞に選ばれてとても驚き、うれしいです。僕の作品を通して、富士山の環境が少しでも良くなっていったらいいと思います。

※マーブリング:水面に水よりも比重の軽い墨汁や絵の具を垂らし、水面に浮かぶ墨汁や絵の具の模様を紙に染め取る絵画技法。

佳作

「私達の手で未来を造る」
中村中学校2年B組
橋元匠さん

「Earth is our home〜地球はみんなの家〜」
南が丘中学校2年A組
小峰珠乃さん

「温暖化と動物」
開進第二中学校1年A組
坂和佑香さん

審査員特別賞

「思いやり販売機」
光が丘第四中学校1年2組
佐々木毬乃さん

「“未来”を語り掛ける少女」
北町中学校1年1組
亀井優希さん

「地球をきれいに!」
中村中学校2年C組
竹好彩香さん

審査員のコメント

練馬区立美術館 館長 若林覚氏

若林 覚氏

小学生、中学生共に作品数が増え、絵の質もあがりました。特に中学生は第4回目にして初の最優秀賞作品が選ばれ、大変良かったと思います。

【小学生 入選作品へのコメント】
最優秀賞「がんばろう。エゴからエコへ」は、キャチフレーズがシャープでよかったです。また、地球が「エゴ」と「エコ」を天秤にかけるというビジュアルが単純で解り易かったです。但し、重たい方が良いので、エゴとエコを逆にした方がよかったという意見もありましたが、エコに○印が付いていたので協議の結果、最優秀賞に選ばせていただきました。

優秀賞「地球温暖化をふせぐために」は、車と自転車を比較したビジョンのコントラストが上手に表現されています。

佳作「近所でブルーベリーがりをした思い出」は、我が練馬区ならではで、いつまでもブルーベリーが栽培できる自然環境であって欲しいという思いが込められた作品だと思います。絵も上手に描かれています。

佳作「ごみ拾い」は、青空、白い雲、サンサンと降り注ぐ太陽の下で、こども達がほほえましくゴミを拾っており、絵も上手に描かれています。

佳作「お母さんとおそろいのエコバッグ」は、親子で同じデザインのエコバッグを持ち、幸せそうに手をつないでいる、小学校低学年らしい作品です。

審査員特別賞「地球の心」は、地球の上に新しい芽が出て、切り絵でハートをあしらい、地球が喜んでいるという、とてもハッピーな気分になれる作品で、おもしろいと思い、私は選ばせていただきました。

【中学生 入選作品へのコメント】
最優秀賞「自分の街から始めるeco」は、練馬の地図を擬人化し、芽がほほ笑んでおり、私達の住む練馬からエコを始めようという思いがこめられており、最優秀賞に選ばせていただきました。

優秀賞「未来に残したい美しい富士山」は、背景の抽象的な絵柄に対して、富士山と手を取り合った人型が、シンプルに切り絵で表現されており、日本の宝を未来へ残していこうというメッセージがよく表れています。

佳作「私達の手で未来を造る」は、広野か砂漠の背景に新しい木の苗を植えようという考えが上手に表現されています。

佳作「Earth is our home」は、地球をハートに見立て、手と手を取り合い、私たちのホームグランドである地球を守っていこうというのが、上手に表現されています。

佳作「温暖化と動物」は人間と動物がお互い肩を組み合って、地球の自然をみんなで守るということですが、とても上手なイラストレーションです。

審査員特別賞「思いやり販売機」は、環境への思いやりを清涼飲料のように販売機で表現するアイディアが、非常におもしろかったです。もう少し絵が上手に描けていたら、最優秀賞の候補になっていたと思います。

練馬区美術家協会 会長 大橋晧也氏

大橋 晧也氏

第1回目から審査に参加させていただいておりますが、今年は、総体的に質がよくなりました。こども達が熱心にテーマに取り組んでいるからだと思います。更に言えば、指導者の熱意がこども達に反映し、作品に表現されているのだと思います。これは素晴らしいことです。こども達一人一人の自分の思いが表現されており、とても良い結果だと思いました。

このような取り組みが区内全体に広がっていけば、小学生の最優秀賞作品のキャッチフレーズのように、練馬区の「エゴからエコへ」の動きの1つになっていくのではないかと思います。

私は美術教育に携わっていたので、その観点から、こどもが自己表現できているか?エコの問題だけでなく、美術教育の成果がこどもの発達に結びついているか?そういった面でも評価しています。その意味では、先生方の行き届いた指導の作品を見せていただき、嬉しかったです。これからも各学校で、本当のエコとは何か?考え取り組んで欲しいです。

昨年までは、ワンパターンの作品が多かったように感じていましたが、今年は身近なモチーフの作品が多く、こども達一人一人が、自分の周りのエコを考えているということだと思いましたので、この点に関しても良いことだと思いました。

また、来年も期待しております。

練馬区地球温暖化対策地域協議会 会長 横倉尚氏

横倉 尚氏

このコンクールもお陰様で今年で4回目を迎えましたが、今回は小学生、中学生共に作品数が増え、小学生は全体的にレベルがあがっていると思いましたし、中学生も従来に比べて優れた作品が多くなっているなど、努力の成果が漸く見えてきたように感じました。

環境問題の中から自分なりに問題を見つけて、自らの問題意識としてはっきりとイメージする。そのイメージしたものを、どのようにみんなに伝えていくか、どう絵に表現したらよいか。といった点を評価の基準として、作品の審査に臨みました。

このような観点から見ると、小学生の最優秀賞作品「がんばろう。エゴからエコへ」は、地球温暖化問題に対する問題意識が明確であり、斬新な切り口で問題を考え、それをうまく工夫して表現していることが評価されました。

中学生の最優秀賞作品「自分の街から始めるeco」は、地球温暖化問題をはじめとする環境問題への取り組みについて、自分の住んでいる街―練馬から始めようという問題意識やコンセプトが、緑の豊かな練馬区を図案化したアイデアに富んだ絵柄を使ってうまく表現されており、高く評価されました。

私が選ばせていただいた審査員特別賞ですが、小学生部門「ひまわりと空を見上げて」は、未来に残したい美しい自然をテーマとしたもので、環境問題に対する問題意識と絵がマッチしているかどうかという点はありますが、何よりも見ているだけで心が穏やかになる、とても上手に描かれた作品である点を評価しました。

中学生部門の「地球をきれいに!」は、地球を雑巾がけしている様子を絵にした非常に大胆な絵柄で、なかなか思いつかない構想と構図です。具体的にクリーンにするにはどうすればよいかということはありますが、何といってもこのアイデアと構図を評価しました。

来年も、どのような作品が出てくるのか、多くのみなさんの参加を今から楽しみにしています。

審査風景

一次審査

二次審査

二次審査

実施結果

募集期間

平成26年7月3日(木)〜9月5日(金)

応募数

1,449点(小学生38校1,119点 中学生15校330点)

審査経過

(1)一次審査
   ねり☆エコ担当委員による審査
   小学生127点、中学生75点を選定。
(2)二次審査
   こども・エココンクール審査員による審査
   小学生、中学生それぞれ入賞候補8作品、合計16作品を選定し、役員会に推薦。
(3)最終審査
   ねり☆エコ役員会にて二次審査の推薦に基づき決定。